遺品整理と生前整理の違いとは?それぞれの特徴を理解しよう!
故人の思い出の品を分別する遺品整理。亡くなった方との思い出を懐かしみながら行われるものですが、仕事や生活をこなしながら遺品整理するのは非常に大変です。そこで、今回は自分の死後のことを考えて生きている間に行う生前整理について、遺品整理との違いを踏まえながら説明していきます。
遺品整理と生前整理は何が違う?
遺品整理は亡くなった後に家族が個人の持ち物を片付けることを指します。持ち主が不在のため、分別が難しいのがデメリットです。また、片付けるのは本人ではなく家族や親族であり、残された人に負担がかかってしまうもの。必要なものと不要なものを分けた後、誰が遺品を受け取るかでトラブルになってしまうケースもあるでしょう。
そして、住む人がいなくなってしまう場合、遺品整理する時間が限定されてしまいます。賃貸なら解約するためにすぐ家の中を片付けなければいけませんし、持ち家なら取り壊しまたは売却のどちらかを選び、その手続きも同時に進める必要があるでしょう。さまざまな作業を同時進行しなければならず、遺族は忙しくなってしまいます。
生前整理は自分で行う
生前整理は、亡くなる前に本人が家族や親族などに協力してもらいながら持ち物を整理することです。自分で行えるため、何をどのように整理するか、誰にものを分けるかといったことを本人の意思で決められる点が特徴的です。不要なトラブルも避けられるでしょう。あらかじめある程度整理しておくことで遺族の負担を減らし、各種手続きをスムーズに進めることにつながります。時間制限がなく、早ければ30~40代など若いうちから始める方もいます。
遺品整理の流れ
遺品整理は独断で行ってはいけません。故人の兄妹や姉妹、子供、孫など、全員に通知して了承を得ておきましょう。無断で行った場合、あとから遺品相続に関するトラブルが発生する恐れがあります。遺品を整理すること、いつ行うのか、欲しいものはあるかなど、あらかじめ話し合っておいてください。
必要な道具を揃える
遺品整理する際には、ゴミ袋や段ボール、ガムテープ、ビニール紐、軍手などを用意します。引っ越しの際に必要なものをイメージしておくと分かりやすいかと思います。大半は処分する流れになるのが予想されるため、大きいゴミ袋や段ボールを用意しておくと便利です。
実際に遺品を整理する
遺品を必要なものと不要なものに分けてください。形見分けする品は、引き取り手を話し合いなどで決めます。まだ使える家電や家具がある場合、買い取ってもらうことで整理する方法もあります。権利関係の書類や個人情報は、誤って捨てないよう注意しましょう。不要なものはゴミ回収業者や買取業者に引き取ってもらい、家の中を掃除して遺品整理終了です。
生前整理の流れ
生前整理は自分のタイミングで行います。基本的には断捨離のようなものだと思ってください。自分が持っているものを要るもの・要らないものに分けて、要らないものは各自治体のルールにのっとって処分します。
この際、売るものがあれば別に分けておいて、リサイクルショップや買取業者を利用して換金しましょう。残したものに関しては、財産を誰に分けるか遺言または財産リストを作成して、相続時のトラブルを避けられるよう手続きしておくことをおすすめします。生前なら仮に財産分与で揉めたとしても、話し合いで解決できる時間を確保できるでしょう。
遺品整理・生前整理は専門業者に依頼するのがおすすめ
遺品整理も生前整理も、行う人が変わるだけで作業内容は同じです。家の中にあるものが多ければ多いほど、時間も手間もかかってしまいます。
そこで、どちらも遺品整理の専門業者に依頼することで、スムーズな流れで進められるのです。遺品整理業者でも生前整理に対応してくれるところはあるため、まずは事前に確認しておきましょう。
専門業者の依頼料金は部屋の広さやものの多さによって変わりますが、安ければ数万円、高ければ50万円以上かかることも。ものの整理は普段からこまめに行い、自分や遺族の負担を減らしておくことが大切です。
遺品整理業者の選び方
遺品整理業者を選ぶ際には、インターネットなどで口コミを調べてください。評判がいい業者を選ぶことで、快適に作業を進めることにつながるでしょう。
「遺品整理士」という資格を持つスタッフがいる業者を選ぶと、遺品の取り扱いだけでなく法律やルールに沿った正しい遺品整理を行ってくれます。依頼する前に複数の遺品整理業者を比較して、それぞれ見積もりを出してもらったり実際に相談にのってもらったりして、自分の希望にマッチする業者を選んでください。
まとめ
ここまで、遺品整理と生前整理についてまとめました。遺品整理は遺族が、生前整理は本人が身の回りのものを片付ける作業のことです。どちらも1度にやろうとすると非常に大変な作業なので、日頃から自分の持ち物を整理して遺品・遺産を分別しておきましょう。スムーズに片付けたいという方は、遺品整理業者に依頼してプロの手によって遺品を分別・整理・処分してもらってください。