遺品整理はいつ頃始めるのがオススメ?具体的なタイミングを考えよう!
身内が亡くなると、葬儀の準備や手続きなどで遺族は忙しくなります。大切な人を亡くした悲しみも大きく、なかなか遺品を片付けられない場合もあります。そんなとき、遺品整理はいつ始めるのがよいでしょうか。この記事では、遺品整理を始めるタイミングについて解説します。また、遺品整理するときに注意したい点についても説明します。
遺品整理を開始する時期を決定するポイント
いつごろ遺品整理を開始するのか、開始時期を決めるためのポイントについて説明します。
決まりはない
遺品整理をする時期について、具体的なルールや決まりはありません。なかなか気持ちの整理がつかないこともあります。心理的な負担が大きいのであれば、無理をする必要はありません。故人が暮らしていた状態のまま、しばらく置いておくことも可能です。
ただし、一軒家に1人暮らしをしていた場合は、空き家のような状態になってしまいます。生ごみは処分し、宝石などの貴重品は別の場所に移す方が安心です。それ以外の遺品は、気持ちが落ち着いてから整理しても構いません。
急ぎの場合も
急いで遺品整理をするべき場合もあります。故人が賃貸住宅に1人で住んでいたならば、部屋を明け渡さないといけません。賃貸契約を続けている限り、毎月の家賃や共益費などがかかってしまうからです。ガス、電気、水道会社などにも連絡を入れます。
遺品整理を始めるのに適したタイミング
それでは、遺品整理を始めるのによいタイミングはあるのでしょうか。
遺族が集まるとき
遠方に住む遺族がいる場合、遺族の帰省に合わせて遺品整理することもできます。みんなで手分けすれば、手早く片づきます。必要な物だけ探し出し、残りの作業は遺品整理業者に依頼することもできます。
法要
法要を節目として、遺品整理を始めるケースも多くあります。とくに四十九日は忌明け(きあけ)と呼ばれ、喪に服す期間が終わります。ですから、忌明けのタイミングで遺品整理を行うことが多いのです。
また、百日忌(にゃくにちき)や一周忌などが終わってから行う場合もあります。法要は遺族が集まるタイミングでもあるので、話し合いながら遺品整理ができます。
気持ちの整理がついたとき
遺族の方にも仕事や介護など、さまざまな事情があるはずです。遺族の方が落ち着いて、故人とお別れする気持ちになったときに始めるのがおすすめです。葬儀が終わった直後でも、1年後に始めても大丈夫です。遺品整理は体力仕事でもあるので、無理せずに行ってください。
遺品整理を始める際に注意するべきポイント
遺品整理は、遺族の都合に合わせて始めても構いません。しかし、遺品整理を始める際に注意してほしいことがあります。
重要書類や貴重品を探す
土地の権利書や有価証券、銀行通帳などの重要書類は早めに探してください。保険や年金など、早急に手続きが必要なものは早めに手続きしましょう。
それ以外にも、携帯電話やインターネットなど、有料サービスも解約手続きを行います。解約しないと、ずっと料金がかかってしまう場合もあります。必要な手続きは早めに済ませましょう。また、宝飾品や現金が保管してある場合もあるので、安全のために探しておきます。
遺言書を探す
遺言書やエンディングノートが残されていないか、探しましょう。エンディングノートには、相続、形見分けについて、故人の希望が書いてある場合があります。葬儀や納骨の方法についての希望も書いてある場合もあります。
親族と相談する
遺品はどうやって片付けるのか、遺族同士で事前に話し合ってください。たとえば親が亡くなった場合、兄弟間でよく話し合いましょう。また、親の兄弟など、他の親族にも連絡しておくと安心です。
「本人が大切にしていた品を勝手に処分した」というトラブルを防ぐためです。「形見として残しておきたい品はあるか」などの希望も聞いておきましょう。トラブルなく遺品整理を終えるためにも、遺族が集まったタイミングで遺品整理についてよく話し合っておく必要があります。
相続税に注意
遺産相続すれば、必ず相続税が発生するわけではありません。相続した財産から、借金や葬儀費用などを差し引いた金額が一定額を超えた場合、相続税が発生します。
ですから、不動産や預貯金など、高額な資産を相続する場合はとくに注意が必要です。故人の死後10か月以内に申告と納付を行わないと、相続人に延滞税がかかってしまいます。
遺品整理はいつ頃始めるのがいいのかについて解説しました。遺品整理を始めるべき時期は決まっていません。故人を送り出す気持ちの整理がついたときに始めるのがおすすめです。
遺族が遠方に住んでいる場合は、法要のタイミングで行うこともあります。また、遺族だけで作業するのが大変な場合は、遺品整理業者に依頼するのもよい方法です。遺族同士でよく相談して、円満に遺品整理を終えたいですね。