孤独死を防ぎたい!孤独死しないために今からできること
近年、高齢者の孤独死がメディアで取り上げられるようになりました。核家族化と少子高齢化が進み、1人暮らしの高齢者が増えています。身内の孤独死を防ぎたいと願う人も多くいるはずです。この記事では、孤独死しないために今からできることについて解説します。また、孤独死によって起こる悲しいトラブルについても説明します。
そもそも孤独死とは?
まずは、いま社会問題となっている孤独死とは何かについて説明します。
孤独死の実態
孤独死とは、1人暮らしをしている人が、自宅などで誰にも看取られずに亡くなることです。配偶者に先立たれたなどの理由で、1人暮らしをする高齢者は数多くいます。亡くなったことを誰にも気づかれず、死後しばらくして発見されるケースも珍しくありません。
孤独死の原因
孤独死の原因はさまざまです。発作や脳出血などの病気や、階段から落ちるなどの事故が原因の場合もあります。真夏にエアコンを使用しなかったことから室内で熱中症になり、そのまま亡くなる高齢者もいます。
即死だけではありません。骨折などにより、自力では動けない状態になるケースもあります。救急車を呼びたくても電話ができず、亡くなるまでの数日間、誰にも気づかれずにたった1人で苦しんでいた可能性もあります。つまり、誰かが異変に気づけば、大切な命を救えたケースもあるのです。
孤独死によって起こりうるトラブル
社会問題となっている孤独死ですが、孤独死によってトラブルが起こる場合もあります。
遺族に迷惑がかかる
死後の処理は、離れて住む子どもなどの親族が行うことになります。残された家族にとって、身内の孤独死という事実は、あまりにもショックが大きいはずです。気持ちの整理がつかないまま、さまざまな手続きに追われることになります。
関係者へ訃報を知らせ、葬儀場の手配などを次々にこなさないといけません。葬儀が終わった後も、遺品の整理や相続などの手続きが残ります。身内が亡くなることは誰にとっても辛いことです。とくに孤独死の場合は、さらに大きな負担が遺族へかかってしまいます。
お金がかかる
部屋を引き払う前に、部屋の清掃を業者に依頼することになります。しかし、清掃業者の中には高額な料金を請求する悪質な業者も存在します。時間がないために、他社と料金比較できないまま契約してしまい、高額請求される恐れがあるのです。
孤独死しないために今からできること
高齢者が孤独死しないためには、子どもと同居するか、老人ホームに入居するのが最も効果的です。それが難しい場合でも、今すぐできることがあります。
家族とこまめに連絡する
電話やメール、ビデオ電話などで、日頃からこまめに連絡を取り合うことが大切です。もし可能であれば、葬儀はどのような形をどのような形を望んでいるのかなど、家族で話し合っておくとより安心です。
近所付き合いをする
安否を気にしてくれる人を作るために、地域の人とつながることが大切です。公民館などの公共施設の多くでは、地域の高齢者向けイベントを定期的に開催しています。老人会や趣味のサークルに参加するのもよい方法です。
高齢化が進んだことで、シルバー世代をターゲットにした習い事も増えています。とくに男性の高齢者は友人付き合いが少なく、1人で過ごす傾向があります。家の周りを散歩して近所の人と挨拶を交わすだけでもいいので、今すぐ実践してほしいことの1つです。
宅配サービスを利用する
買い物が大変な高齢者のために、日用品や食料品を自宅まで運んでくれる個別宅配があります。その他にも、栄養バランスの整った食事を届けてくれる弁当の宅配サービスが人気です。
家事の負担を大幅に減らしてくれますし、直接手渡ししてくれるので、配達スタッフが利用者の異変に気づくことができます。便利な上に、安否確認にも役立つので一石二鳥です。送迎付きのデイサービスや訪問介護などのサービスを利用するのもおすすめです。
見守りグッズを利用する
高齢者が無事に生活しているかどうか確認するために、見守りグッズや見守り家電も登場しています。冷蔵庫やトイレなどのドアを開け閉めすると、センサーが感知してスマホに通知が届くサービスがあります。
また、あるガス会社では、ガスの使用がない日があればメール通知するサービスを行っています。離れて暮らす高齢の親とこまめに連絡が取れないという場合には、見守りグッズを利用するのがおすすめです。
孤独死に関するトラブルや、孤独死しないために今からできることについて解説しました。高齢者本人や家族はもちろんですが、孤独死はみんなで防ぎたい問題です。高齢者の親が1人暮らしをしているなら、なるべくこまめに会いに行ったり、電話したりして様子を確認することをおすすめします。今は見守りグッズや宅配サービスなどもあるので、上手に利用して孤独死を防ぎましょう。