意外と困る?和服や着物などの遺品の処分方法とは
和服や着物を着る機会の減った現代でも、多くの日本人にとって着物は特別なもの。とくに故人が愛用していた着物などは、処分に困りますよね。そこでこの記事では、和服や着物の処分方法をいくつか取り上げ、それぞれのメリットや注意点をご紹介します。遺品整理で悩んでいる人は、ぜひチェックしてみてください。
形見として保管しておく
結婚式や成人式、子どもや孫のお宮参りや七五三など、人生の大切な節目に身につけることが多い和服や着物。故人との思い出が深く残る遺品のひとつに挙げられるでしょう。そんな大切な着物を処分するか迷ったときには、形見として保管しておくことをおすすめします。着物は世代を超えて受け継ぐことができる遺品のひとつです。故人が愛用していた着物に新しい持ち主がそでを通すことで、着物と一緒に思い出も引き継ぐことができるのではないでしょうか。
和服や着物を保管する際の注意点
長く着続けられる着物ですが、絹や木綿などの天然素材でつくられているものが多く、カビが生えたり、虫に食われたりしやすいデリケートなものでもあります。そのため、保管する際には以下のことに注意する必要があります。それは保管場所とお手入れについてです。保管場所に最適といわれるのが桐のタンスや衣装箱です。
通気性の悪いプラスチックや、湿気を吸いやすい段ボールなどは劣化の原因になりやすいため、避けましょう。また、和服や着物をきれいに保管しておくには定期的なお手入れも必要です。着物から湿気を取り除いたり、害虫を払ったりするためにも、最低でも1年に1回は着物を陰干しすることをおすすめします。
思い切って廃棄処分する
以上のように、着物をきれいに保管するにはメンテナンスが必要です。そのため、遺された着物が多かったり、メンテナンスできそうになかったりすれば、思い切って廃棄処分するのもひとつの手でしょう。
着物を廃棄処分するには、遺品整理業者に依頼する方法と、自治体のごみ回収に出す方法があります。遺品整理業者に依頼すれば、手数料はかかりますが、着物と一緒に和ダンスなどの大型家具も同時に処分できるのはメリットでしょう。
対して、自治体のごみ回収に出せば、お金もかからず簡単に手放すことができます。ただし、可燃ごみなのか、古着類なのかといったゴミの分別については自治体によるので、お住まいの地域のルールをよく確認してから利用しましょう。
リサイクルショップやネットオークションを利用する
着物を手放す方法として、リサイクルショップやネットオークションを利用する方法が挙げられます。着物には上等なものも多いので、少しでもお金にしたいと思っている人にはおすすめです。
ただし、リサイクルショップには着物の価値を正確に査定できるスタッフがいないこともあるため、高額の買取りが期待できない可能性があります。また、ネットオークションでは出品価格を出品者が設定しなければならないため、着物の価値や価格帯がわかる人に向いているでしょう。
上手に遺品整理を進めよう
遺品整理は、品物を片付ける単純な作業ではなく、故人との思い出に向き合う繊細な行為です。そのため、手元に残すか、形見分けをするか、廃棄処分するか時間をかけてひとつひとつ納得して決めていくことが重要でしょう。とはいえ、故人が賃貸住宅に住んでいて賃貸契約を継続できない場合や遺族が遠方に住んでいる場合などには、限られた時間のなかで遺品整理を行わなければなりません。上手に遺品整理を進めることも必要でしょう。
「あの遺品、処分しなければよかった」「形見にもらったものの、メンテナンスが大変で手放したい」など、遺品整理をしてから後悔しないためには、まず遺品のさまざまな処分方法を知っておくことが重要です。それぞれのメリットや注意点をよく確認して、遺品の状態や遺品に込められた思い出に合わせて整理する方法を選択しましょう。
この記事ではここまで、着物を整理する方法として、形見として保管しておく場合や廃棄処分する場合、リサイクルショップなどで売却する場合をご紹介しました。
今回お伝えした処分方法のほかにも、着物の処分方法には、フリマアプリを利用したり、NPO・NGO団体に寄贈したり、着物専門の買取専門店に売却したり、リメイクして手元に置いておいたりするなど、さまざまな方法があります。とくに、着物専門の買取専門店には出張買取りのサービスを行っている場合もあるので、着物が大量にある場合などは便利でしょう。
以上の方法を参考にしながら、着物の遺品整理を進めてみてください。
まとめ
この記事では、和服や着物などの遺品の処分方法についてご紹介しました。形見として手元に残す方法のほかに、遺品整理業者に廃棄処分を依頼する方法や自治体のごみ回収に出す方法、リサイクルショップやネットオークションを利用する方法などが挙げられます。遺品整理に困ると思われがちな着物ですが、さまざまな処分方法があるので、品物の状態や遺品に込められた思い出に合わせて整理する方法を選択しましょう。遺品整理は繊細なものです。後悔のないようにひとつひとつ納得しながら分別してください。